購入した国際線航空券の名前を間違えてしまった！
- 名前のローマ字のスペルを間違えた（つづり間違え）
- 名前の姓名の順番を間違った
- ミドルネームを入れ忘れた
- パスポートの名前のかっこ欄（別名併記）を入れてしまった
- 性別・敬称（タイトル）を間違えた
- 生年月日・誕生日を間違えた
- 年齢を間違えた（子どもの場合にありがち）
上記のような航空券の名前を間違えてしまった場合、出発までに修正が必要です。
ただし、航空券は修正する概念がなく、正しい名前の航空券に取り換える必要があります。
予約と航空券の変更は、その航空券を予約・購入した、旅行会社・航空会社ごとに対応が異なります。
航空券を販売した会社と購入者との契約に基づいて航空券を発行しているので、どのような契約で航空券を購入したのかが極めて重要です。
また、変更箇所を修正するために、旅行会社、航空会社、予約コンピューターシステム会社(GDS)などへの調整が発生することで時間と費用がかかります。
間違いが分かったときに、すぐに対応しないと飛行機に乗ることができなくなります。
ネット系の旅行会社や航空会社のオンライン予約の充実により、国際線の航空券も手軽かつ安く購入できるようになりました。
しかし、予約は自己責任となるため、予約内容の修正等の費用は自己負担になるので慎重に行う必要があります。
安心して飛行機に乗れるように、間違いに気が付いたらすぐに対応をしましょう。
各航空会社の公式サイトで予約、購入した国際線航空券の修正は？
JAL、ANAなど各航空会社の公式サイトから直接購入した場合、予約、購入した各航空会社に修正を依頼します。
変更方法は各航空会社ごとに異なります。例えば、コールセンターでの電話対応、メール対応、オンライン対応と対応方法などがあります。
なお、購入した航空券の種類により「変更できる」「変更できない」など、条件が異なることがあるので、航空会社の指示に従って、修正や訂正作業を依頼します。
修正内容によっては、パスポートや確認するための公的証明書などを要求されることがあります。
旅行会社店舗（カウンター）で予約、購入した国際線航空券の修正は？
JTB、HIS、ショッピングモールにある〇〇トラベルなど、旅行会社の店頭（カウンター）で対面で購入した場合、修正依頼は自分で購入した旅行会社で行います。
航空会社とのやり取りは、旅行会社が行います。
また購入者が希望する変更に対して、変更できるかどうかは旅行会社と購入者との契約に基づきます。
ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの長期休暇や旅行会社の定休日などを挟んでいた場合、連絡を入れるだけでもかなりの時間がかかります。
オンラインの旅行サイトで予約、購入した国際線航空券の修正は？
エクスペディア、楽天トラベル
、日本旅行（オンライン）、サプライス、HIS（オンライン）、スカイチケット、JTB（オンライン）、ena(イーナ)、エアトリ、ジャルパック、など、すべてのオンラインの旅行サイトで購入した場合、変更依頼することができるのは、自分で購入したオンラインの旅行サイトのみとなります。
航空会社とのやり取りは、オンライン旅行サイトが行います。
航空券購入者が希望する変更に対して、変更できるかどうかはオンライン旅行サイトと購入者との契約に基づきます。
オンライン系の旅行会社の場合、ホームページに連絡先の記載がない場合が多いので、どこに連絡すればよいのか分からず航空会社に連絡をする人がいますが対応はできません。
航空券の予約確認メールに連絡先が記載されている場合が多いので、予約時のメールを確認しましょう。
ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの長期休暇やオンライン旅行サイトの定休日などを挟んでいた場合、なかなか連絡が取れないこともあります。
繫忙期や連休時期に飛行機に乗る予定がある人は、特に注意が必要です。
国際線航空券は、パスポートと完全一致していないと搭乗拒否
国際線の航空券は、航空券の記載されている名前と使用するパスポートの名前が完全一致していない場合、別人と判断します。
従って一文字でも異なっている場合は、搭乗できなくなります。
パスポートの名前に括弧 ()や「」が含まれている場合、括弧を含めた部分を除外して入力します。
旧姓をパスポートに残すため、括弧内に旧姓を入れている場合は、注意が必要です。
名前に、ー（ハイフン）が含まれている場合も、ハイフンを入力しないで詰めて入力します。
パスポートの写真のページの下の方にある、機械読み取り部分の区切りの通りに名前を入力する必要があります。
また、国によっては、帰国の航空券を持っていることを前提に、入国時のビザが免除される国があります。
パスポートの名前と違っている場合は、やはり同一人物と見なせないため、入国条件を満たすことが出来なくなり、入国が拒否されます。
国際線航空券の大人と子供を間違えたら？
乳児（生後8日～2歳未満）、小児（2歳以上～11歳）の場合、名前の後に男の子は「MSTR」、女の子は「MISS」というタイトルが付きます。
正規割引運賃の航空券の場合、乳児・小児割引があります。もし12歳になっていて、小児の航空券を購入した場合は、大人運賃と空港使用料の差額の支払いが必要です。
さらに、予約情報の更新と航空券の差し替えが必要になります。
なお、差額支払いは、交換発券という手順が必要なので、「差額運賃+交換発券手数料」が必要になります。
国際線航空券の性別を間違えたら？
男性の場合「MR」、女性の場合「MS」もしくは「MRS」というタイトルが付きます。
やはり、パスポートと完全一致が必要なので、間違えてしまった場合は、予約情報の更新と航空券の差し替えが必要になります。
また、航空会社によっては、訂正の確認の為、パスポートのコピーが必要になる場合もあります。
エクスペディアで航空券を予約した場合、性別が入力されていませんがこれは問題ありません。
離婚して苗字が変わった場合は？
離婚前に予約をして、離婚後に海外に行く場合は、パスポートの名前を変更しない限り、そのまま利用できます。
離婚した場合、各種書類の苗字が変わりますが、海外に行く場合パスポートが正式な書類として機能するので、問題ありません。
「離婚したので、前の名字を見たくないわ」という場合、パスポートの記載事項変更申請（手数料6,000円）や切替申請（手数料16,000円）を行うことができますが、同時に航空券も修正手続きを行う必要があります。
従来あった、訂正申請（名前などの補記が追加できる申請）は2014年3月19日に廃止されました。
手続きが煩雑になりましたが、渡航書類の厳格化の流れでなので致し方ありません。
飛行機に乗れたという情報がネットにある。本当はどうなの？
「国際線の航空券の名前を間違えた…でも乗れるって噂があるな、乗れるなら名前の変更する必要ないよね、お金かかるし…」と思っていませんか。
旅行ブログを見ると「乗れた」と書いている人もいるので、その人は乗れたのでしょう。
しかし、本来はダメです。
航空券の名前とパスポートの名前が違っていると、どのようなことがあるのかをお伝えします。
旅客サービス（クレーム予防）のため、Limited release(リミテッドリリース)という免責同意書に署名をした上で、搭乗券を渡される場合があるようです。
Limited release(リミテッドリリース)は、航空会社に一切責任が無い旨を同意するものです。
到着時や今後、何かあっても自己責任を受け入れますという承諾書になります。
なお、航空会社はAIPS（事前旅客情報システム）にて、到着国の税関や入国管理局に搭乗者リストを送信しています。
名前が間違えていても、飛行機に乗れたら大丈夫でしょ？
飛行機に搭乗できた場合でも、目的地で入国できるかは誰にも分かりません。その他にも
- 目的地到着後、該当する旅客情報とパスポート内容が一致しないので、別室にて詳細調査（審査官との面接）を受ける可能性がある
- 入国審査でAIPSの事前情報と一致しないので別室にて詳細調査（審査官との面接）を受ける可能性があります。
- 滞在理由を緻密に聞かれ、会う予定の人に電話で事実確認をされることもある
- 目的地からの帰国で搭乗拒否の可能性がある
- 現地や飛行機での事故などのトラブルでで身元を確認できない可能性がある（パスポートと名前が異なるので）
翻訳担当がいない場合、自分で説明することになるので、相当の語学力（英語もしくは現地語）が必要になり、相当なプレッシャーを乗り越えることが必要です。
その他にもパスポートと別人なので、以下の事はできません。
- 搭乗できた場合でもマイレージは、名前が違うために積算できない（リミテッドリリースに同意していますから、どんなに交渉してもリミテッドリリースにより免責）
- マイレージサービスの各種特典（ラウンジの利用や超過手荷物の優遇処置）も利用不可
オンラインチェックイン出来たら大丈夫？
出発の前に航空会社のホームページなどで、オンライン手続きを行うとチェックインカウンターに寄らないで直接、空港の保安検査場に行けるシステムがあります。
保安検査場では、航空券の有無を確認していますが名前の詳細な確認まではしていません。
しかし、搭乗口では、パスポートと搭乗券との目視チェックをします。
➡航空：国際線旅客に対する搭乗ゲートでのパスポートチェックについて – 国土交通省 (mlit.go.jp)
問題がある場合、ここで発覚し搭乗できなくなります。
別人による搭乗という保安上とても深刻な状況なので、空港の保安員（場合によっては、空港警察）に引き渡されます。
チェックインカウンターから四六時中ドキドキ過ごすのは精神衛生上もよくありません。
名前間違いが発覚したらすぐに修正しましょう。
国際線航空券名前変更の費用は、どれくらいかかる？
重要なのは、航空券の代金を支払ったか？航空券の発行（発券）はいつか？の2点です。
基本的に航空券は、予約だけ取ることが出来ます。予約後に代金を支払うと、航空券が発券されます。このタイミングによって、かかる費用が変わってきます。
チケット予約時、即時支払いが終わった場合
オンライン系の旅行会社は、多くの場合、予約と代金支払いが一気に進みます。
そのため、自動的に航空券も発券されようなシステムになっています。
予約した当日に間違いが分かった場合、どのようになるのかというと2つに分かれます。
予約内容の間違い
予約に問題がある場合や、1 件の旅行に複数の旅程がある場合は、サポートのため弊社までお問い合わせください。ほとんどの航空運賃は、予約したその日には手数料なしで変更またはキャンセルできます。
カスタマーサービス (expedia.co.jp)エクスペディアより引用
※ご予約・お支払後（契約成立後）よりキャンセル料発生の対象となります。
【海外航空券】キャンセル料はいつから、いくらかかりますか？ – エアトリ FAQ (skygate.co.jp)より引用
上記のエクスペディアのように「予約した当日なら手数料なしで変更またはキャンセルできます」と記載している会社と、エアトリのように「予約・支払い後よりキャンセル料発生の対象となります」という会社があります。
予約した旅行会社（航空会社）によって対応が異なります。
予約をしたらすぐに内容の確認をし、間違いに気が付いたらすぐに変更・キャンセルなどの対応が大切です。
営業時間内に連絡をしないと対応してもらえないので、一刻も早く連絡をするようにしましょう。
航空券代金が後払いの場合
航空券を予約するときに、支払いを銀行やコンビニ払いなど後日決済をする場合もあります。
その場合、仮予約のような状態になるので無料で変更できる場合もありますが、旅行会社の規約に基づく処理となります。
※ご予約・お支払後（契約成立後）よりキャンセル料発生の対象となります。
【海外航空券】キャンセル料はいつから、いくらかかりますか？ – エアトリ FAQ (skygate.co.jp)より引用
上記のエアトリの場合、予約状態からキャンセル料発生の対象となるようです。
支払いが完了すると航空券が発券できる状態になります。
航空券の発券翌日以後の変更の場合
航空券の支払いが終わった翌日以降に間違いが見つかった場合には、手数料がかかります。例えば
- 名前の変更
- 日付・時間の変更（便の変更）
- キャンセル
各種手続きに対して、手数料がかかります。
国際線航空券の名前を間違えときのよくある質問
航空券を購入後、間違いに気が付いた（発生した）ときの対応についてよくある質問をまとめました。
- オンラインの旅行サイトで航空チケットを購入しました。間違いに気が付いたのですが、オンラインの旅行サイトとなかなか連絡が取れません。直接、航空会社に連絡すれば間違いを修正（変更）してもらえますか？
-
オンライン旅行サイトで購入したチケットを航空会社で修正（変更）することはできません。
オンライン旅行サイトとオンライン旅行サイトから買った契約者との売買契約（取引）に対して何らかのアクションを航空会社はすることができないからです。
- オンラインの旅行サイトが名前訂正を行ってくれません。どうすればいいですか？
-
オンライン旅行会社の規定により、名前の訂正を行わない会社があります。訂正ができない場合、キャンセルを行い、航空券の買いなおしが必要です。
- 名前の入力間違いが分かりました。この場合、飛行機に乗れますか？
-
名前を間違えた場合、飛行機に乗れません。搭乗している人が別人ということになってしまいます。（例：イイダ（IIDA）➡イダ（IDA）では別人です。アルファベットの「I（アイ）」がないと別人です。）
パスポートと予約した航空券の名前は完全一致でないと搭乗できません。
国際線ご利用時は、保安上の理由により、「パスポート名」と「航空券の氏名」が一致していない場合はご搭乗いただけません。
ご本人様であっても、予約後に氏名の変更（姓名の順番、スペル修正含む）は承ることができませんので、航空券を払い戻し後、搭乗時のパスポートの表記にて、新たにご予約・ご購入が必要となります。
ANA国際線 空港／チェックイン(国際線) 搭乗手続き(国際線)より引用政府からの要請により、国際線ご利用時は、航空券のお名前とパスポートのお名前が異なる場合はご搭乗いただけません。(例：姓名逆転、つづり間違い、ミドルネーム有無など）
あいにく、ご本人様のご搭乗でも、お名前のご変更を承ることができません。
JAL 国際線／変更・取り消し・払い戻しより引用名前の間違いは致命的なので、入力するときには何度も見なおして確認してください。
- 姓名反転で入力にしてしまいました。この場合、飛行機に乗れますか？
-
飛行機には乗れません。
- 姓名反転で入力したかどうか、確実に分かる方法はありますか？ちゃんと入力したかどうか不安です。
-
航空会社のホームページにある、予約確認機能を使って確認できます。
ホームページの指示通りにログインできれば、正しい名前で入力されていたことが解ります。
- 家族が航空券を予約したのですが行けなくなりました。代わりに行くときには何か手続きが必要ですか？
-
予約した航空券は、他の人への譲渡はできません。
本人が搭乗できないのであれば、予約をキャンセルするしかありません。
- 敬称（MR、MS、MSTR、MISSなど）を間違えました。これも修正するの？
-
正しい敬称で入力されていない場合は、飛行機に乗ることはできません。
MSTRやMISSが付いている方の場合、保護者が同伴しないと旅行先に入国（特にヨーロッパ）できないことがあります。
- 予約をした便は共同運航便（コードシェア便）でした。この場合は、航空券の名前などの変更はできますか？
-
共同運航便やコードシェア便の場合、名前変更ができる場合、できない場合があります。
両社のコードシェア協定によっては、名前の変更を禁止している運航会社があり、名前変更が禁止されている場合、航空券の名前訂正が行えません。
名前変更が禁止されている場合は、キャンセル料金を支払いキャンセルを行って航空券の再購入が必要となります。
- 予約をした便は、乗り継ぎがあります。飛行機を乗り継ぐので、2つの航空会社を使用します。このような乗継便の場合は、名前などの変更はできますか？
-
それぞれの航空会社の名前訂正変更手続きが必要です。そのため、複数の航空会社を乗り継ぐ場合の名前訂正は困難で、名前訂正が行えないことが多くなります。
また、複数の航空会社が含まれる航空券の変更を行うことができない会社が多いので、名前訂正は困難となります。
- 航空券の名前の修正は、いつまでに行えばいいですか？
-
名前間違いが判ったら、すぐに修正手続きを行うことが望ましいです。
修正内容にもよりますが、修正期限は出発の前日（ただし平日に限る）までです。
出発日の当日は、チェックイン作業を行うため間に合わないので修正が行えないことがほとんどです。
国際線航空券の名前・スペル・性別・生年月日を間違えたときの対応まとめ
間違えが分かったら、すぐに行動することが大事です。予約をしたところに、至急連絡をして、各会社の指示を仰ぎましょう。
ただし、必ず費用が発生するので、心の準備を忘れずに冷静に対応を行ってださい。
