エピペン(アドレナリンもしくはエピネフリン自己注射薬)は、国際線に機内持ち込みできます。
しかし、利用する航空会社によっては事前に診断書などの書類が必要な場合があるので、準備が必要です。
エピペンを飛行機に持ち込むときの基本的な手順
エピペンを飛行機に持ち込むための基本的な手順です。
航空会社によっては必要のない書類がありますが、命に係るものなので必ず利用の1か月前には利用する航空会社に連絡をして最新の情報を入手してください。
万が一のため、エピペンを機内に持ち込む場合は、機内で使用する可能性があるため、主治医の診断書(英文)を提出する必要がある航空会社があります。
さらに診断書は、各航空会社が定める指定された書式で提出する必要があります。
病院のフォーマットでは、受け取ってもらえません。
提出日付や提出先などを間違えると、エピペンを海外に持って行けない可能性が高くなります。
飛行機に乗る日程が分かったらすぐに航空会社や旅行代理店に連絡をしましょう。
エピペンを機内持ち込みするということは、アレルギーに対応した機内食の予約が必要になるかもしれません。
どのようなアレルギー対応の機内食があるかは各航空会社によって異なります。機内食についても聞いてみると安心です。
「エピペンを利用する可能性のある(帰りの搭乗日)日から〇日前の日付の〇〇で書いた診断書の提出を〇〇に〇日までに〇〇に提出してください」との指示があるはずです。
指示に従い、指定された診断書を提出してください。
書類に記載する日付、提出日はとても重要なので確認をしてください。
提出されない場合、エピペンの持ち込みができません。
診断書を提出することで、搭乗を拒否されることは(ほとんど)ありません。エピペンを持っている人が誰でどの席に座っているのかの把握につながります。
保安検査場で、医薬品の必要性を証明する書類(処方箋、医師の診断書 日/英、添付文書)の提示を求められる場合があります。
帰国便の事も考えて日本語、英語両方が表記されたのものを用意することをおすすめします。
以下のことにも注意してください。
- エピペンは液体の薬と針が一体になっているので液体物検査が必要、ジップロックにいれて持ち込む必要がある
- 個装箱に入ったままの未開封状態なら、中身の確実性が高まるのでスムーズに検査が終わる
- 添付文書は、薬に添付されていたり、メーカーサイトからダウンロードし事前に印刷して行くと良い
- 帰国の時のことも考え、エピペンの英文添付文書も用意する
現地で使用するかもしれない、アレルギー薬の処方箋
主治医の先生には、現地で使用するかもしれない薬も一緒に処方してもらうと安心です。
薬には処方箋が必要です。また、英文が表記されたものも用意してください。持ち込み可能な薬かも調べる必要があります。
エピペン以外の医薬品の持ち込みは各国によってルールが異なる
厚生労働省では以下のように「海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて」を記載しています。
国ごとに細かく設定されているので、相手国のルールに従ってください。
見落としがちな帰国時の保安検査
日本の保安検査場では、エピペンはよく見かける物なのであまり問題はありません。
帰国の際、海外の保安検査場ではエピペンと理解されず危険物と見なされ廃棄させられる場合があります。
所持しているものが医師から処方されたエピペンであることを証明するために、英文表記の添付文書を持ち歩いたほうが安心です。(海外なので日本語で書かれているものは、読めないので分かりません。)
コードシェア便(共同運航便)の場合は注意が必要
購入した航空券が提携航空会社が運航するコードシェア便(共同運航便)の場合、運航会社の規定が適用となります。
ご自身が搭乗予定の飛行機がコードシェア便や共同運航便なのか分からない場合、購入した航空会社や旅行代理店で確認してください。
※コードシェアとは、2社以上の航空会社によって飛行機を共同運航すること。一つの便に対して複数の航空会社の便名が付けられています。
コードシェア便は提携する航空会社の機材・乗務員にて運航されます。そのため、機内持ち込み手荷物の制限、持ち込み制限やチェックイン時間、子ども(幼児/小児)や動物、体が不自由な方などの運送の条件や、手荷物の紛失・破損時のお客様への補償や遅延・欠航などへの対応、事前座席指定はコードシェア便を運航する提携航空会社の規定が適用となります。
ANAコードシェア(共同運航便)について より引用
コードシェア便は、通常運航便と異なりあらゆることで制限がかかります。
コードシェア便利用の際にはエピペン以外の事でも気になることは、航空会社や旅行代理店に確認を取るようにしてください。
アレルギー対応の特別機内食(スペシャルミール)を予約しましょう
各航空会社では、アレルギーに対応したアレルギー対応対応機内食や機内特別食(スペシャルミール)を用意しています。
自身のアレルゲンを確認の上、特別食を事前に予約することが出来ます。
出発直前にアレルギーの事を航空会社に伝えても、アレルギー対応機内食が間に合わない場合があります。
出発の1ヶ月前には、旅行会社・予約センターに連絡して特別食の予約をしておきましょう。
子供は海外旅行保険に加入しましょう
旅行保険は、帰路や基礎疾患までが含まれる、範囲が十分なものを忘れずに加入しましょう。
特に子供の場合は、クレジットカードの付帯対象外なので加入を強くお勧めします。
オンラインで契約できますので、出発の前日までに契約を行いましょう。
万が一、現地でショック症状やアレルギー反応が出てしまった場合、救急車にて救急病院に搬送する必要がありますが、日本のように無料で救急車を使用することができません。
もちろん、保険に加入していれば救急車の使用料金に対しても保険金が支払われますし、保険会社の指定病院であればキャッシュレスで受診することができます。
海外での医療機関の受診は、無保険の為、非常に高額になります。
安心を買うことができるので、子供のための旅行保険は、大人よりも必要です。